お化け大学校 | 水木しげる総長、京極夏彦教授、荒俣宏教授の妖怪学校 > れぽーと >  妖怪謝肉祭7 イベント報告

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 妖怪謝肉祭7 イベント報告

皆さん、お元気ですか? 東雲騎人です。
さて、3月20日(土)に東京の阿佐ヶ谷ロフトAにて、「妖怪謝肉祭7」が行われました。これは妖怪研究家として活躍の多田克己先生と、わたくし、東雲騎人によりますトークイベントです。今回は、その模様を皆さんにご報告します。

進行は以下の通り。
 近況報告
 トーク①「方相氏」 
 休憩
 トーク②「納戸婆」
 休憩
 ゲスト登場
 トーク③「キの神」
 プレゼントタイム

時間にして3時間半。こうやって文字で書きますと、長いような感じですが、やってみますとあっという間でした。さぁ、ではどんなトークだったか、見ていきましょう!

トーク①「方相氏」
「ほうそうし」と読みます。これは1本角に金色の4つ目、熊の毛(皮)をかぶって、矛と盾を持っています。妖怪として知っている方もいるでしょうが、もともとは、魔を払う存在でした。京都の吉田神社や平安神宮などで、節分の際に催される「追儺(ついな)」と呼ばれる儀式に登場します。東京だと、上野の五条天神社のが有名です。
 この方相氏がどのように妖怪視されて行ったのかをしゃべりました。で、なぜ「方相氏」を選んだのか? それはですね、先月に多田先生が吉田神社に見に行ったからです。どうしても話したいと...。
 数日前に多田先生から大量の写真を預かり、せっせとスキャンして上映資料を作りましたよ。先生、できればデータでくださいね~。でもその甲斐あって、皆さん楽しそうに見て聞いておりました。なかでも、忍者の格好をさせられている犬の画像には、会場爆笑。これは多田先生の狙いどおりです!

トーク②「納戸婆」
 えらくマイナーな妖怪を選びました。こちらはわたし・東雲の報告です。納戸婆とは、その名の通り、納戸(収納部屋)に出没する妖怪です。岡山県の一部では、頭の禿げた老婆で、「ホーッ」と声を上げながら出現するとされます。そして、庭箒で叩くと、縁の下に逃げ込むのだそうです。
こんな妖怪を話そうと思いましたきっかけは、雑誌『怪』vol.28です。「土俗神」をテーマとした文章で、私は納戸婆を解説しました。民俗学では、この納戸婆と呼ばれる妖怪が、納戸神という神に対する信仰が崩れたものという指摘がなされます。でも、本当にそうなのか? どうにも気になりましたので、調べてみたのです。
 これは、珍しく多田先生が聞き役・補足・突っ込み役で、私がしゃべり倒すという進行。しかも、画像を一切使わず、文字だけ。いやー、来場の方はそれで楽しんでもらえるのかなぁと、すごくドキドキでした。結果は、自画自賛ですが、よかったのではないかと。少なくとも、壇上から見る限りでは、かなり聞いていただけたと思います。
 
ゲスト
 今回のゲストは、ぬらりひょん打田さん
  プロフィール    http://profile.ameba.jp/nurariuchida/
  妖怪百鬼ラジオ   http://timelisten.seesaa.net/category/7507023-1.html
 
 鳥取で行われた妖怪そっくりコンテストにて、「ぬらりひょん」で見事、最優秀賞を獲得された方です。境港や鳥取県をアピールし、妖怪を愛し、ラジオ番組までやってしまう。もうとにかくアクティブな方なのです。
 この方、ラジオやテレビの仕事もされているだけあって、とにかく話がうまいのです。なんて言いますか、話で人を引き付けるっていう感じがあるのです。いいなぁ、なんて思って、今回のゲストに。
 
トーク③「キの神」
 で、なぜこのタイミングで打田さんが登壇されたかといいますと、この「キの神」と関係があるのです。今年はじめ、山梨県立博物館にて開催されていました「キ神降臨」という企画展に、私と打田さんそして妖怪仲間で行ってきました。なので、このタイミングなんです。
 さて、では「キの神(キ神)」とは何なのか? これは中国の神獣で、一本足の牛の姿、体は蒼色、風雨や雷と関連のある神獣です。
 これが、山梨県にあります山梨岡神社に祀られているのですなぁ。しかも、その神像まである。それを展示したのが先ほどの企画展です。この神像、神社では7年に一度公開されているのですが、最近では毎年4月に公開されているようです。
 トークは、多田先生の独壇場! 中国と妖怪といえば、やはり先生の自家薬籠中ですわ。もう立て板に水のごとく話します。タイムキーパー役でもあります私は、もう時間が押しているのが怖くって恐くって。でも、多田先生が楽しそうに、そして真剣に話している姿を隣にしますと、無碍に切り上げるのも忍びないですからね。
 内容はかなり学問的で刺激的でした。なぜ、山梨県の神社に「キの神」が祀られているのか、そこから「一本足の妖怪―山―製鉄―中国」との関連を、ご存知の博識をもって解説しておりました。ちなみに、「キの神」については、多田先生が『怪』vol.13で論考を発表しています。
 
最後は恒例のプレゼントタイム。打田さんからは高尾さんの貴重な天狗イラストのペナント。
 打田さん「もう残数があまりないらしいです」
     「......残り4000枚。」

 どこがじゃーーーい!と会場誰もが突っ込んだと思います。
多田先生からは色紙と吉田神社の奴隷、ちがう土鈴。
私からは山梨岡神社の「キ神」お札。なんと、このために数年前に6枚も購入してあったのさ! あと色紙やら、「キ神降臨」のチラシやら。

今回は色々と試みました。
○トーク中盤にガチンコのまじめな話を入れる。
○多田先生に頼ってばかりではなく東雲も1テーマ話す
 この2点が、今回の「納戸婆」です
○オリジナルメニュー表をつくる
 オリジナルメニューは毎回やっていたのですが、どんな料理なのか、写真なり絵があった方がいい、という指摘がありましたので、今回は描いてみました~。どうですかねぇ?
○妖怪酒を販売
 妖怪に関するお酒や、妖怪の名を冠したお酒を販売する。

ご来場の皆さん、いかがでしたでしょうかねぇ。今回は80名以上の来場。ロフトさんも予想外で、料理を作るのが間に合わないくらいでした。「料理まだー?」というお客様もチラホラ。申し訳ありませんでした。でも、企画側からしてみますと、嬉しい悲鳴です。ドリンク、メニューは完売のものが続出。

最後に、
急遽お化け大学校ポイントの対象にさせていただけました。ありがとうございます。休み時間ごとに携帯をバーコードにかざしている方がおりました。妖怪の輪が広がっていくと嬉しいですねぇ。
ご来場の皆様ありがとうございました。なんだかんだ言っても、皆様が来ていただけなければ、イベントは立ち行きませんからね。ホント、ありがとうございます。今回来られなかった~、という皆さん、このレポートでちょっとは雰囲気が伝わったでしょうか。
そして、多田先生。ありがとうございます。横にいて先生のつぶらな瞳に見つめられるのは、私の特権ですよ~。

来月は「妖怪なう」です。あの、藤田和日郎先生が登場。さてさてどうなりますやら。ドキドキワクワクです!